「短時間正社員」

 正社員でありながら短時間だけ働く「短時間正社員制度」の導入を厚生労働省が検討している。給料は働いた時間に応じてもらい、ボーナスや有給休暇なども保障される。責任ある仕事をしながら育児や家事に時間を充てることができ、働く女性に大きなメリットがある。企業側も良質な労働力を確保できると期待を寄せる。男性にも適用される見通しで、導入されれば、“働きバチ”から脱皮するサラリーマンも出てきそうだ。

 短時間正社員は、ボーナスや有給休暇などの待遇面や仕事の内容は正社員と同じで、勤務時間が短くなる雇用形態。パートや派遣社員のように雇用期間を定めることもない。同省は平成13年春、設置した「パートタイム労働研究会」で協議を開始。制度導入に向けた具体策を検討していく予定で、平成14年1月までに中間報告をまとめ、将来的には、指針を作り、積極導入する企業への補助も検討している。

 労働時間の短縮が叫ばれる一方で、正社員が朝から晩まで働く傾向は根強く、女性は結婚や出産を機に退社する傾向が目立つ。いったん辞めると正社員として再就職するのも難しく、旧労働省が平成11年に行った雇用動向調査では、30−50歳代の女性の6,7割が正社員ではなくパートとして働いている。

 短時間正社員制度が導入されれば、午前中だけ働いて午後は育児や介護に充てるなど、勤務時間が調整しやすくなる。キャリアが無駄になることもなく、「社員として、質の高い仕事が求められる」(同省雇用均等・児童家庭局)という。

 現行の育児・介護休業法では、正社員の短時間勤務を認めているのは、一部の企業にとどまっている。適用は子供が1歳までで、それ以後はフルタイムで働くことに無理が出る。